フリーランスに資格は必要か?【フリーランスの資格とは?】

疑問:フリーランスに資格って必要なんでしょうか?

この疑問に回答する記事になります。
資格と一言で言っても、国家資格のものから民間資格のものまで様々存在します。例えば、フリーランスの税理士が税務関係の仕事をやる場合は国家資格が当然必須になります。
本記事のフリーランスとは、コンサルタント、エンジニア、ライターなどフリーランスとして仕事をする上で、資格が必要ない職種を対象にしています。
フリーランスに対するキャリア相談を1000人以上実施して来た私の経験から疑問に回答して行きます。

フリーランスに資格は必要か?

 

フリーランスにとって資格はほぼ必要ありません。

何故、資格は必要ないのでしょうか?

フリーランスにとって実績が全てだから

フリーランスにはなろうと思えば、今すぐにでもなれます。そんな誰にでもなれるフリーランスに仕事をお願いするかどうかは、今までの実績からのみしか判断ができません。実績が全てと言っても言い過ぎではありません。

資格があれば、今までの実績と同等に判断されると思われる方かもしれません。しかし、残念ながら比べ物にならないくらい実績が完全圧倒的勝利です。

フリーランスにとって資格があることのみで、仕事が取りやすくなるようなことはありません!!

今までの私の経験から

私はフリーランスのコンサルタントに業務委託契約の案件を紹介する会社に7年間在籍していました。その7年間で、資格のみでスキルを判断したと言う経験はありません。

クライアントに人材を提案する際は、資格にはほんど触れず、実績のみで判断されていました。そのため、我々も事前の打ち合わせでは、コンサルタントのスキルについて、資格ではなく実績のみの確認としていました。

資格が必要だったこと

7年間の在籍で、フリーランスの案件を1万件近く見ていますが、資格を有することが絶対に必須となった案件に出会ったことは片手で数えられるほどです。

具体的に覚えているのは、官公庁向けにシステム改修について入札中のあるSIerからの案件で、入札のための案件の仕様書に、情報系の資格を持っているメンバーをプロジェクトのチーム内に、数名入れる必要があり探しているとのことでした。

私は、その案件に数年単位で関わりましたが、資格を持っている人を探していると言われたのは、その入札の時だけで、その後は全く言われませんでした。その後求められた人材要件としては、プロジェクトで活躍できるプロジェクト管理の実績のある人に変わりました。

フリーランスの案件を1万件近く見て、資格が必要だった案件は5件に満たないので、資格が必要ということはほぼないと言えます。

英語の資格について

英語の資格に近い扱いを受けていうのはTOEICのスコアーがありますが、スコアーのみで英語スキルを判断することはほぼありませんでした。

TOEICは英語のレベルを表すスコアーになりますが、実際の業務で英語が使えるかどうかは全くの別で判断する必要がありました。スコアーが高くても、英語で成果を上げてきたかを判断する必要があるため、フリーランスとしては、TOEICスコアーだけではアピールポイントになりにくかったです。

英語スキルを判断するための事前の打ち合わせでの確認方法は、TOEICはいつのスコアーなのか、どんなプロジェクトでどんなポジションだったのか、対峙していた外国人はどこの国だったかなどを確認していました。また、英語で簡単な質問をして瞬時に反応して答えられるかどうかで英語に慣れている度合いを判断していました。

職務経歴書に書いてある資格について、そのまま鵜呑みにするようなことはありません!

フリーランスにとって資格とは?

フリーランスにとって資格は絶対に必要なものではありません。ただし、資格は無駄ではありません。

フリーランスとっては、以下のように資格を捉えると可能性が広がります。

資格はキャッチアップする仕組み

資格取得の勉強は、その領域の知識を効率的にキャッチアップすることができる方法の1つになります。

つまり、キャッチアップの仕組みとして資格取得の勉強を捉えられれば、資格は非常に有効なものになります。

フリーランスは実績を上げるためにとにかく任された仕事をやり切るという毎日を送っています。その姿勢は、スキルを高め、実績を最短でつくり出す上で重要なやり方です。

ただ、そのやり方と同時に、仕事の全体感もいち早くキャッチアップする必要が出てくると思います。その際に仕事をしながらよりも、近しい分野の資格を勉強することで、仕事や業界の全体感についてキャッチアップを無理やりすることができ、時間的な短縮が図れます。

日々現場で仕事の点の知識をキャッチアップしつつ、資格取得の勉強により仕事の面の知識をキャッチアップするイメージです。

経験や実績の体系化する仕組み

資格取得の勉強は、自分の仕事の経験や実績についてを体系化することができる方法の1つになります。

つまり、体系化の仕組みとして資格取得の勉強を捉えられれば、資格は非常に有効なものになります。

自分が日々行っている実績の積み上げから、その領域の知識を効率的にキャッチアップすることが出来れば、体系化することも可能です。

例えば、業務課題が出てきた時、体系化がなされていれば、「この業務課題を解決する方法は3つ考えられ、今の現場の状況だと3つのうちの2つ目のやり方があっていますよ。」と言ったコンサルタントのようなアドバイスも可能になります。このレベルまであなたの仕事の経験や実績を強みと変えることができればもはや最強です。

日々現場で仕事の経験や実績を蓄積しつつ、蓄積された経験や実績を体系化させて普遍的なものに昇華させるイメージになります。

人脈形成に使う

資格を取得する上で、同じ資格を目指している仲間と人脈形成しておくのは非常に有効です。

資格を取る人は意識が高い人が多いため、優秀な方も多いです。

フリーランスであれば、横のつながりで情報交換などができるという意味で大きいですし、フリーランスでなく正社員の方でも、その会社自体がクライアントとなって仕事をもらえたりする可能性があるかもしれません。

同じ目的を持った中での人脈は可能性が限りなく広がるので、作れるならそれに越した事はありません!!

【注意点】資格取得は最小限の力で!

最後に資格取得の勉強においての注意点です。

資格取得の勉強をするからには、その時間を費やした分、確実に取得した方がお得です。

だからと言って、資格取得を目的にしてはいけません。あくまでも通過点です。その理由は、資格取得できたからと言って、実績が全てのフリーランスでは何も始まっていなのと等しいです。

資格取得後に本当の勝負が始まります。資格取得後が大変なのですから、可能な限り最小限の力で取得できた方が良いです。

フリーランスにとって資格は絶対に必要でないことと併せて考えると、資格取得をするなら最小限の力で取りましょう。

最後に

資格は、フリーランスにとっては絶対に必要ではありません。

フリーランスとして、仕事を得るために初めにやらなければならない『自分の強みを整理して自ら営業して売り込むこと』に関しては資格があろうがなかろうが必須です。そこは残念ながら変わりません。

ただし、資格と言うものをしっかり捉え、上手く利用することができれば、本記事で示した通り非常に有効なものにすることも可能です。

フリーランスとして、資格と上手く付き合っていてください!

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