転職におすすめの資格とは?【資格の利用の仕方教えます!】

  • 2020年7月9日
  • 転職
  • 33View
  • 0件
疑問:転職のためにオススメの資格はありますか?

この疑問に回答する記事になります。

資格については、ネットでおすすめとしている情報が溢れていますが、本当にそうなのでしょうか?

本記事の対象は数年間の社会人経験を経て、初めて転職をする人をイメージしています。

転職のキャリア相談を実施し、1000人を超える方々の履歴書・職務経歴書を見ており、かつ、資格の勉強をした経験を持つ私が回答していきます。

転職に資格は必要か?

結論から先に述べてしまいます。

転職に資格は必要ありません!!

理由を以下あげていきます。ちなみに例外もありますので、そちらも説明していきます。

転職が最重要視されるのは実務経験!

自分が採用担当として会社で活躍できるエンジニアの採用をしたいとしたら、次のどちらの方を選ばれるでしょうか。

  • パターン1
    社会人歴3年。商品カタログのアプリの開発を3年経験。
  • パターン2
    社会人歴3年。基本情報技術者の資格を取得、有料のプログラミングスクールを卒業しているが実務経験はなし。

経歴から判断した場合、パターン1が圧倒的に有利になります。

実務経験がない、つまり未経験の人を企業が採用する場合は、企業側からすると活躍してくれるか不明であるというリスクを抱えることになります。

そのリスクは、経験者のものよりも高いです。

しっかりした教育制度が整っていれば、そのリスクもコントロール出来ますが、企業はそう言うところばかりではありません。

以上の理由から転職では実務経験が最重要視されます。

資格の価値をわからない可能性がある

TOEICは皆さん知っていますよね。

英語によるコミュニケーションとビジネス能力を検定するための試験で、資格ではなくスコアリングでそのレベルを表すものになります。

皆さんに知られているTOEICですが以下の違いが分かりますか?

  1. TOEIC Listening & Reading Test
  2. TOEIC Speaking & Writing Test

①TOEIC Listening & Reading Test

いわゆる世間で言われている「TOEIC」のことになります。

リスニング(聞く)とリーディング(読む)という2つの英語力を測定します。

かなり知名度が高く、昇進のためにはTOEICのスコアーが700点以上必要なんて企業もあったりします。

②TOEIC Speaking & Writing Test

同じTOEICではありますが①とは異なり、あまり知られておりません。

①でやらないスピーキング(話す)とライティング(書く)という2つ英語力を測定します。

かなり英語の上級者向けであり、最近では参考にする企業も増えてきてはいます。

ただし、①より圧倒的にマイナーです。

採用担当者がしっかり価値をわかるのか?

資格の欄に記載したにもかかわらず②ってなんですか?って人事担当から聞かれてしまうケースもあるようです。

英語が採用基準として必須の外資系の企業などではそんなことはないと思います。

しかし、そうでない会社では上級者の英語レベルを表すものTOEICのスコアーを持っていったとしても価値が判断できない可能性があり得ます。

TOIECに限らず他の資格でも同様です。

相手が理解できなければどんなに苦労したとしても宝の持ち腐れになってしまいます。

【例外】独占業務をする仕事に転職する場合

転職に資格は必要ありません!!」の例外です。

独占業務をする仕事とは?

独占業務(独占的にその職業に用意された業務)をする場合は、資格は必須になります。

例えば、以下のような職業があげられます。

  • 弁護士
  • 公認会計士
  • 税理士
  • 薬剤師
  • 看護師
  • 建築士
  • 気象予報士

難しい国家試験ばかりです。中には学校に行く必要があるものあります。

資格を取ったとしても

どんなに難しい資格だからといってそれを持って実務経験を積むために就職できないと意味がありません。

例えば公認会計士は資格を取った後に多くの人が監査業務を経験するため監査法人に就職することになります。

ただ、その枠も限られているため有資格者がその定員より多い場合、有資格者同士で競争が始まります。

現時点ではそんなことはないようですが過去には熾烈な競争が起こったことがありました。

未経験でも若く可能性を感じてもらえるようなら採用の道が開かれます。

ただ、社会人歴が数年程度あるならば、その時の実務経験からどんな働き方をしていたかにより判断されることになります。

結局、ここでも過去の実務経験をうまく伝えないと採用の道は開かれません。

この採用基準は、有資格者だからといっても一般的な会社のそれと何ら変わりません。

そのようなことが起こり得ることはしっかり認識すべきです。

資格を取得する意味は?

転職に資格は必要ありません!!」からすると、資格を取得する意味は何かあるのでしょうか?

その点について説明していきます。

知識を効率的にキャッチアップする仕組み

資格取得は在職中に仕事の知識を効率的にキャッチアップの仕組みとして捉えれば非常に有効なものと言えます。

会社組織はそれぞれが専門のことをやりながら全体として成果を上げていくものです。

その中の一員としてやる仕事は、タスクベースのものが多く仕事の全体感を把握するまでに時間がかかったりします。

仕事という実務をしつつ、座学で知識を効率的にキャッチアップすることで仕事への理解や会社組織の動きなどへの理解が深まります。

資格のテキストは満遍なくかつコンパクトに知識が散りばめられているので、浅く広く知識を得るにはもってこいです。

取得で評価される場合もあり

企業によっては資格を取得することで評価が期待できるところもあります。

資格手当制度

資格手当には大きく分けて2つあります。

  • 資格手当
  • 報償金

「資格手当」は有効期限内に毎月の給与に規定分の給与が加算される手当になります。一度資格を取得すればその有効期限内は給与が加算され続けます。

一方、報償金は資格試験に合格したときに、一度だけ支給される仕組みです。

給与というお金の観点からわかりやすく評価されます。

異動するためのアピールポイント

社内異動を懇願するためにアピールポイントになる可能性はあります。

社内異動するためには、まずは与えられた仕事で成果を出す必要があります。

その上で異動しても活躍できるベースがあるということを上司にアピールする必要があります。

社内異動することは転職に近い行動になります。

キャッチアップしたことは知識として残りますし、社内移動できたらラッキーくらいでアピールポイントとすることはアリだと思います。

資格取得の期待値

比較的取りやすい資格についてはどのような期待値で取得すれば良いのでしょうか?

例えば、「ITパスポート」について説明していきます。

【資格取得者の状況】
現在は飲食店の接客業をやっている。
給与が上がらない事がわかっているので業界を変えてエンジニアになりたい。
ただし業界のことが全くわからないので、まずは知っておきたい。
【資格取得の期待値】
ITパスポートを勉強してみて興味が湧くかどうかの判断基準にする。
興味が湧いたら本格的に業界を調べてスクールに通ってみようと思っている。

このくらいの期待値だと非常に良いと思います。

ITパスポートは、残念ながら転職にはあまり有利に働きません。

特にIT分野に進むなら、かなり物足りないです。

しっかり実務経験をいち早く積めるように資格取得など見向きもせずに進んで行った方が良いです。

ただ、興味がわかずIT分野に進まなかった場合には、ITパスポートの資格がほんの少しアピールになる場合もあるかもしれません。

やりたい職種によってはおすすめできる資格3つ

転職に資格は必要ありません!!

ただ、独占業務ほどではないですが専門性が高い職種に転職する時に必要な資格は確かにあります。

そんな資格を3つ紹介していきます。

おすすめするケースを見てもらい該当するなら検討するのも良いと思います。

MOSの EXCELの一般(スペシャリスト)

MOSとMicrosoft Office Specialist(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)の略です。

Word、Excel、PowerPoint、Outlookなどのマイクロソフトオフィスの操作技能を測定する資格になります。

おすすめするケース

・PCを全く触ったことがないが事務職に転職したい人
・これからホワイトワーカーとしての第一歩を踏み出したい人

具体的な応募要件

・営業事務のポジション

職種未経験OK
【必須】基本的なPCスキル:Excel(関数が使える程度)
【歓迎】営業事務、販売接客経験がある

・一般事務のポジション

職種未経験OK
社会人経験が1年以上
事務職へお志向をお持ちの方

取得上の注意

事務経験を少しでも持っている場合、改めて取得する必要ないと思います。

全くPCに触れたことがない人にのみおすすめします。

ただし、以下の注意点がありますので、本当に事務職へのきっかけづくり程度とお考えください。

導入していないケースがある

この資格はマイクロソフトオフィスが導入されていることが前提になります。

ほとんどの企業は導入していると思います。

ただ、企業規模によっては独自のシステムが導入されておりマイクロソフトオフィスの導入がされていない場合もあります。

と言っても、マイクロソフトオフィスの考え方は他のアプリのベースとなっていることが多くので100%無駄にはならないと思います。

PC経験としてはアピールはできます。

受験料が高い

受験料が高いため事務の入門編としては一般(スペシャリスト)を取るようにすれば良いと思います。

一般的な事務レベルになりますので事務経験が未経験の時の転職のみしか効果がないことは理解しておきましょう。

また、確実に受かるレベルまで達してから試験を受けましょう。何度も受けるとなるときついので。。。

一番アピールできるのはExcelなのでExcelのみで大丈夫だと思います。

余裕があればWord、PowerPoint 順で取得で良いと思います。

取得はExcelだけにして、Word、PowerPointは勉強だけしておくとかでも良いと思います。

MOSの詳細

民間資格になります。

詳細は以下です。

・担当団体
オデッセイコミュニケーションズ カスタマーサービス

・勉強期間
1〜3ヶ月
学習者の基礎スキルにより異なる

・取得のための費用
初学者から始めた場合に通学は30,000円から60,000円
【受験料】
一般(スペシャリスト)1科目 9,800円

TOEIC(スコアー600以上)

上記で説明しましたが改めて。

英語によるコミュニケーションとビジネス能力を検定するための試験で、資格ではなくスコアリングでそのレベルを表すものになります。

TOEICでもより一般的な「TOEIC Listening & Reading Test」です。

オススメするケース

・英語に携わった仕事がしたい人。
・英語メインにキャリアを歩んで行きたい人。

具体的な応募要件

・営業・カスタマーサービス・マーケティングの各ポジション

■大卒以上
■TOEIC600点以上
■未経験者歓迎

・企画営業のポジション

未経験OK
学歴不問 <職種・業種未経験、第二新卒者、歓迎!>
■語学力のある方
TOEIC600点以上または同程度

取得上の注意

求人サイトにはTOEIC600以上の求人枠はそんなに多くない印象ですが探せばあると思います。

TOEIC600くらいのところが多いですが、最低ラインですのでそれ以上のスコアーを持っていると可能性は高まります。

リスニングとリーディングのスコアーですがこちらで英語力を判断されることが多いのでスピーキングやライティングは別に勉強はしておくべきです。

ただ、企業に入ってからで良いとは思います。

TOEICの詳細

民間資格になります。

詳細は以下になります。

・担当団体
一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会

・勉強期間と費用
一般的に3ヶ月程度
個人の能力や勉強のスケジュールによるが

・取得のための費用
最近アプリなども出ているのでもう少し安いとおもますが約50,000円くらいの費用
【受験料】
5,725円

日商簿記検定2級

簿記とは、企業の経営活動を記録・計算・整理して、経営成績と財政状態を明らかにする技能のことです。

日商簿記検定の資格は3級、2級、1級と3種類あり、おすすめするのは2級になります。

オススメするケース

・経理畑で仕事がしたい
・将来的には会計の専門職(公認会計士・税理士)になりたい人

取得上の注意

一般企業の中では職種未経験で簿記3級があればOKという条件の企業もあります。

ただ、職種未経験の場合は簿記2級の方が確実で絶対数が増えてきます。

会計事務所系の条件は2級程度のスキルが必須がほとんどです。

具体的な応募要件

・自動車部品メーカーの経理担当のポジション

【必須】
・簿記2級以上の資格をお持ちの方職種未経験OK
※未経験の方でもご応募可能です。

・会計事務所のメンバー

日商簿記2級以上

簿記2級の詳細

民間資格になります。

詳細は以下になります。

・担当団体
日本商工会議所

・勉強期間
専門学校のコースが4ヶ月から半年

・取得のための費用
2級の場合、通学で18,300円から70,000円
【受験料】
4630円

最後に

最後にも言いますが

転職に資格は必要ありません!!

ただし、資格自らを高めるためには有効です。

資格のメリットを十分理解しつつ期待しすぎる付き合えると良いと思います。

しっかりした考えのもとに資格を取得することができれば十分アピールポイントになると思います。

この記事を参考にしつつ資格取得にトライしてみてください。

最新情報をチェックしよう!