こんな疑問をお持ちの方に向けての記事になります。
結論から言ってしまうと、転職活動の期間については、一般的に3ヵ月から6ヵ月くらいでやられる方が多いです。
この期間は転職をする事を前提にした転職活動の期間の平均的数字なので、期間は人それぞれになると思います。
例えば、転職を前提にせず、まずは話を聞いていきたいと言うようなマイペースで転職活動をやる場合などは、この期間よりも長くなることはあり得ます。
一般的な期間が理解した上で、上手く行くスケジュールの立て方を解説して行きます。
フリーランスをはじめとした方々に対してキャリア相談を1000人以上実施した経験からと、実際、転職活動をした私の経験も踏まえてより詳しく解説して行きます。
転職活動の期間の仕組みは?
転職活動の内訳(3ステップ)
転職活動の期間について一般的に3ヵ月から6ヵ月になりますが、その内訳を理解しておくとスケジュールも立てやすくなります。
内訳は、大きく分けて3つのステップがあります。
ステップ1(準備)
転職活動を始めるための準備のための期間になります。
準備にどのくらい時間を割けるかよりますが、大体、2週間から1か月ぐらいが一般的です。
転職における業界や業種についての情報をざっと調べ、転職活動の方針を固めていきます。
その後、転職活動の必要書類(履歴書・職務経歴書)を作成して行きます。
さらに、出来た職務経歴書の内容をしっかり面接という場でアウトプットできるのか練習していきます。
ステップ2(実施)
転職活動を実際に実施する期間にになります。
面接の回数などによりますが、大体、1か月から2か月ぐらいが一般的です。
まず、用意した必要書類を企業に提出して、書類選考が行われます。
書類選考にて次のプロセスに進むことが出来る通過率は大体30から50%くらいになります。
次に、書類選考が通過すると面接が行われます。
回数も1回で終わるところもあれば、3回から4回くらいまで行う会社もあります。
ステップ3(諸対応)
転職活動を終えるため、各所への対応手続きをするための期間になります。
現職の会社や、転職先の会社の考え方によりますが、大体、1か月から2か月ぐらいが一般的です。
まず、いただいた内定について承諾するならば、転職先の会社へ、その旨を連絡します。
複数の会社から内定をいただいているのであれば、いつまでに結論を出すのか、各社に連絡することも必要です。
次に、現職の会社に退職する意思を伝えます。
会社の社内規定の多くは1ヶ月前までに申し出ることを求めていますが、業務の引き継ぎ具合で、時間がかかる可能性もあります。
最後に、転職先への入社手続きになります。
一般的には、入社前までに様々な書類の提出が必要になりますので、担当者とのやり取りをして、対応して行きましょう。
転職活動の期間が長くなる原因と対策
転職活動が一般的な期間よりも、長引いてしまう場合もあります。
内訳ごとに、良く起こる場合を3つがあげて行きます。
職務経歴書と面談の対策が不完全
原因
ステップ1(準備)がしっかり出来ていないことが原因です。
職務経歴書は書類選考が通過できるかどうかの重要な書類になります。
職務経歴や自己PRが職務経歴上に上手く表現できていれば、一般的な割合(30%から50%)で通過は可能なはずです。
一般的な割合で通過が出来ていないならば、職務経歴書の内容に何かしらの問題があることが推測できます。
面接でも職務経歴書の内容を上手く伝えられれば、2次面接などへ一定の割合でプロセスが進むはずです。
全くプロセスが進むことが出来ていないならば、職務経歴書をしっかり表現出来ていない面接のやり方に問題があることが推測できます。
実際に、ステップ2(実施)における書類選考や面接の結果を受けて、ステップ1(準備)の職務経歴書の内容や面接のやり方を多少ブラッシュアップする必要はあります。
ただし、ステップ2(実施)からステップ1(準備)へ抜本的な手戻りの作業が発生すると、時間がかかることになります。
対策
ステップ1(準備)の中でも、転職活動の方針をしっかり固める必要があります。
転職活動の方針がしっかり固まっていれば、その方針から職務経歴書を作成し、面接でも職務経歴書の内容を表現しやすくなります。
逆に、転職活動の方針がブレてしまうと、その場しのぎの対応を余儀なくされ、その解決のために抜本的な手戻り作業も発生してしまいます。
そうならないように、転職活動の方針については、ある程度時間を使っても良いので考え抜くことが必要になります。
私は、キャリア相談を多くしてきましたので、人よりも数多くの職務経歴書を見てきたので、転職活動の方針を自分で立ててみましたが、結構苦労しました。
私の転職活動ではステップ1(準備)はブラッシュアップをしながら、結局2ヵ月ぐらいかかりました。
私でもそのくらい時間がかかりますので、自分で考え抜くことが難しければ、転職エージェントさんや友人などに協力を得ることも有効なやり方になります。
何も動かなくなる時が出来てしまう
原因
ステップ2(実施)における書類選考を計画的に進めてないことが原因です。
ステップ2(実施)は書類選考をしてから早ければ一週間以内に面接が始まり、大体1ヵ月から2ヵ月の間に集中してスケジュールされます。
通過率を意識して、複数社に対して書類選考進めて、上手くプロセスが進むと、その期間のスケジュールがほぼ埋まります。
面接時期は受けるだけでも忙しくなります。
また、実際に会社の担当者と何回も会いますので、会社の理解が深まり、思い入れが強くなり面接により集中する傾向にあります。
そのまま会社から内定をいただければステップ3(諸対応)に進みますが、そうでない場合はその時点で止まってしまいます。
面接に集中するあまりに、2ヵ月経過した頃に、全て内定が出ず、何も動かなくなってしまう状態になることがあります。
その場合は、ステップ2(実施)の書類選考からやり直すことになり、新たに1ヵ月から2ヵ月が必要となるため、時間がかかることになります。
対策
書類選考が通過して、面接のスケジュールが埋まった時に、念の為、次の書類選考について何社か出しておく必要があります。
転職活動で、時間をあまりかけないためには必要なことです。
ただ、実際やろうとするとかなりハードルが高い作業になります。
私の経験上も、多数はスケジュールされている面接の乗り切るために集中したかったので実際出来ませんでした。
そのため、その時に内定は出なかったので、何も動かなくなってしまう期間が出来てしまったのも事実です。
もし転職エージェントを利用しているならば、相談してみると良いと思います。
また、同じ転職エージェントにお願いするよりも、違う転職エージェントにお願いするのも良いかもしれません。
現状を連携しながら、万が一に備えて進められるように準備をしておくことが必要になります。
退職時期が長引いてしまう
原因
ステップ3(諸対応)の退職手続きに時間がかかってしまうことが原因です。
大抵の職務規定によれば、退職前の1ヵ月前に伝えれば、問題ないとされているところが多いです。
ところが、現職の業務を引き継がれる側から1ヶ月では到底厳しいと判断される場合もあります。
会社側としては、体制を整え、引き継がれる業務の担当者をどうするかの調整が必要ですので、時間がかかる傾向にあります。
ステップ3(諸対応)の退職手続きを円満に行うために、会社の意向と摺り合わせをしていくと、時間がかかることになります。
対策
普段から、引き継ぎを意識した資料作成など、自分が居なくなっても問題ないような準備が必要になります。
転職活動をオープンに出来る場合に限りますが、上司に転職する意向がある旨を早めに伝えておけば、会社としてもスムーズに引き継ぎを進められると思います。
また、転職活動をオープンにするのが難しければ、脱属人化をキーワードに業務を進めていくことをおすすめします。
ある特定の担当者しか業務が分からない状態である属人化は会社としてもリスクと考えています。
属人化を無くすために脱属人化を進めていくことは、自分がいつ抜けても大丈夫な状態にすることとイコールになります。
私は、転職活動をオープンに出来ましたが、それで社内の体制の準備が見えなかったので、主体的に脱属人化を進めました。
進め方のポイントとしては、自分が病気などで抜けてしまった場合などの仮定の話をして、リスク回避のために脱属人化をして行きましょうと言えば、協力してくれるはずです。
会社のリスクも踏まえて自分のリスクも回避できるようなやり方を普段から取り入れて、比較的早く退職できるような準備をしておくことが必要です。
期間設定はメリハリが必要
私がおすすめの転職活動の期間設定
私は転職活動は、転職する意思は一旦置いておいて、その上で、いつでも話を聞ける状態にしておくことを常におすすめしています。
そのため、期間の設定は特に設けなくても良いとも考えています。
つまり、転職活動のそれぞれの仕組みにおけるステップ2(実施)に関しては、1ヶ月から2ヶ月のサイクルを意識をしておけば良いと思います。
ただ、転職活動は結果が出るので、その結果を振り返っていかないと、改善などをしていかないと、さらに高みを目指せません。
そのため、ステップ2(実施)のプロセスにも足らない部分のスキルアップのための期間を設けつつ、メリハリを付けて、ステップ2(実施)を進めていくことをおすすめします。
メリハリの付け方については、以下で触れていきます。
メリハリが必要な場合(一旦アイドリング状態にする)
ステップ2(実施)を一旦アイドリング状態にするよう必要がある場合を2つ紹介していきます。
内定が一社からももらえてない場合
現状の力で足らなかかった部分の気づきに対して、自己成長につなげることが行動を真っ先に起こす必要があります。
転職はご縁の部分も多いので、引き続き、ステップ2(実施)を続けるという考え方もあります。
ただ、現状の力で結果は出ているので、一旦ステップ2(実施)アイドリング状態して、今後どうするのか対策を考える、実行することが先になります。
自己成長のために、資格の勉強をするなどのやり方もありますが、現職の場を利用していくことをおすすめします。
座学での勉強よりも実務経験の方が転職的には有効であり、自己成長としても、慣れ親しんだ場所で行動することが一番早いからです。
少なくても次のステップ2(実施)を本格的に再スタートした時に、内定がもらえるための自己成長をして行きましょう。
内定がもらえたけれども、転職する踏ん切りがつかない場合
自分により良い選択肢を揃えるために、自己成長につなげることも視野に入れて行動することを考えなければなりません。
現状の力で、内定という結果が出ているので素晴らしいことです。
もちろん、今回の内定が転職するまでの選択肢になっていないため、さらに良い選択肢を揃えるために、ステップ2(実施)を続けることもという考え方もあります。
ただ、自分の現状の力が足らなかったという気づきがあるのならば、一旦転職活動はアイドリング状態にして、足らない部分を補い事に時間を使ったほうが良いです。
自己成長の場として現職をおすすめするのは同様です。
ただ、転職して内定という結果をもらえていることが自信を持って良いと思います。
それ以外の足らない部分に集中して時間を使うようにして行きましょう。
メリハリが必要な場合(もう少し続けてみる)
期間を設けたからと言って、無理にその期間内に終わらせる事に強くこだわることあまりおすすめしません。
期間を決めたからこそ、短期で集中して転職活動を進めて行くことは良いやり方です。
ただ、転職の選択肢が出揃ったら、少し時間をかけても良いので、冷静に考えて、何が自分にとって一番良いことなのかを考え抜くべきです。
短期で終わらせる事を意識するあまりに、キャリアとしてあまり積み上がっていかない転職を選択してしまう場合もあります。
そうすると、転職先でも同じ不満が出て、新たに転職することを前提とする転職活動を始めて事に繋がります。
もし、転職活動を続ける場合は、そのままステップ2(実施)をやるのも良いです。
また、選択肢をさらに確実にするために「内定がもらえたけれども、転職する踏ん切りがつかない場合」のやり方を参考にしてから続けるのも良いと思います。
最後に
転職活動の期間の仕組みについて解説してきました。
転職活動は、一度始めてしまえば、大体2ヵ月サイクルで回して続けることが出来ます。
そのためには、常に準備を実施し、職務経歴書は常に最新の状態である必要があります。
さらに、そのためには、現職において、職務経歴書にどんな事を表現できれば、より書類選考が通りやすく、面接でアピールできるかをイメージしながら、現職で業務を行う事が出来ると非常に良いです。
転職活動をしながら、自分が成長して、現職にも貢献して、転職先でも活躍できるというWIN−WIN−WINの関係が成立することが当たり前になることが私が目指したい世界観になります。
その世界観に近づくためににも、転職活動の期間を熟知して、スケジュールを立てて進めて、まずは、皆さんにとって、良い転職活動を実施してください。