こんな疑問をお持ちの方に向けての記事になります。
コンサルタントと言う言葉は、様々な場面で使われ、その意味合いも人それぞれで異なってくることが多いです。
そのため、コンサルタントがどんな仕事をする職種なのか明確に理解していない事がほとんどです。
コンサルタントが、明確になっていないまま挑戦してしまうと、当たり前ですが、失敗の確率は高まります。
本記事では、コンサルティングファームにおけるコンサルタントの仕事内容を明らかにしつつ、転職において失敗しないために気をつける点を解説していきます。
外資系コンサルファーム出身者の経営者と仕事を7年した経験と、コンサルファーム出身者のフリーランスの方に対して、多くキャリア相談を実施した経験から解説して行きます。
コンサルタントの仕事内容を良く知ろう!
イメージと実際のギャップは理解しておこう!
コンサルティングファームにおけるコンサルタントの仕事の大部分は、資料作成に関わる業務が殆どを占めることになります。
コンサルタントの仕事は、資料作成が全てと言っても過言ではないからです。
そもそも、コンサルティングファームにおけるコンサルタントの仕事にどんなイメージを持っているでしょうか。
戦略系コンサルティングファームであれば、お客様となる会社の経営課題の本質的な分析や改善策を提案します。
総合コンサルティングファームであれば、お客様となる会社の業務改善やシステムの導入や見直しを提案します。
経営寄りか現場寄りか多少のやることの違いはありますが、お客様に提案をしていくことに変わりはありません。
その提案はプレゼンテーションをして行われますので、それが最終アウトプットになります。
そのため資料作成をすることが必須になり、資料作成のスキルが必須になります。
資料作成のスキルと言っても、単純にパワーポイントが使いこなせるというスキルではありません。
会社の現状、課題が生じている背景、解決へのアプローチを検討して問題解決方法を提案するまでを論理的に資料に落とし込むスキルが必要です。
前職でも資料作成のスキルアップのための研修を受けたり、資料作成の機会を多く持っている方は、問題ないと思われるかもしれません。
ただ、私が聞く中の体験談として、中途採用でコンサルティングファームに入社される方は、新卒採用されている方との資料作成のスキルの差に驚かれるようです。
もちろんクライアントワークなどもコンサルタントにとって重要なスキルの部分を占めるので、前職の経験を活かしたお客様との関係性の構築なので、即戦力のように活躍できる方もいらっしゃいます。
とは言え、資料作成のスキルは、コンサルティングのスキルの全てが凝縮されているため、スキル向上のために必要であり重要視される傾向にあります。
そのため、中途採用の場合であっても、最低限の資料作成スキルを得る事は必須であると考えた方が良いかもしれません。
コンサルタントは仕事の殆どは、資料作成が仕事です。
厳しい環境であるからこそ、得られる事も多い!
コンサルの仕事をしていく上でのスキルは、ビジネススキルの底上げには非常に有効です。
とにかくプロフェッショナルを求められる厳しい環境なので、ビジネス上必要とされるスキルを付けざるを得ないからです。
コンサルタントとしては身につけられるスキルとしては様々挙げられます。
- 論理的思考力
- セルフマネジメント
- 業界知見、業務知見
- プロジェクトマネジメント
- コミットメント
- 分析・リサーチ
- 資料作成
- プレゼンテーション
このスキルを圧倒的な速さで身につけられることがコンサルティングファームにメリットと言えます。
プロジェクトにメンバーとなったら、お客様から見たら、実態が未経験であったとしても、プロフェッショナルのコンサルタントと見られます。
アサインする側のコンサルティングファームとしても、お客様に納得いただけるように、直ぐに戦力になってもらうために必死です。
短期間で高い要求レベルに応えられるように、様々な問題解決のためのフレームワークが用意されており、それを日々叩き込まれます。
アサインされる側のコンサルタントも、フォロー体制はあるものの、基本的にお客様からの高い要求レベルに答えるために常に必死です。
具体的に、外資系コンサルティングファーム出身者から必死だった体験談を聞く機会があったのですが、結構エグいなと思ってしまいました。
自分が関わっていたプロジェクトが終わり、週末休んでいると、突然、全く別のプロジェクトにアサインが決まり、直ぐに来て欲しいと上司から言われたそうです。
その足で新幹線で現場に向かうことになったのですが、直ぐ呼ばれた理由が、問題となっているシステムのDB領域の専門家が居なかったため、トラブルになりかかっているためでした。
ただ、呼ばれた本人は、求められている知見は殆ど無く、専門家とはほど遠いい状態だったそうです。
そのため、即時にキャッチアップするため、新幹線に乗る前に、本屋に立ち寄り、本を買い漁って、新幹線で読みまくり、下車して現場に入った頃には、専門家として何食わぬ顔でたち振る舞ったそうです。
完全にその場しのぎの行動ですが、求められるレベルが非常に高いため、場数を踏めば踏むほど、スキルが身につくものと仰っていました。
事業会社にもコンサルファーム出身者の方がいらっしゃる部署だと、事業会社に居ながらコンサルタントのようなビジネススキルを身につけることが出来ます。
ただ、そういう機会は稀であり、コンサルファーム出身者の方も、事業会社に転職されるとマイルドになる傾向にあります。
もちろんコンサルティングファームの中でも、超厳しい環境もあれば、全然緩い環境もあります。
とは言え、総じて言えることは一定レベルの厳しさは共通しているため、その環境で意識を持って頑張れば、得られるものも違ってくるはずです。
コンサルティングファームの厳しい環境の具体例は数々聞いていますが、私が一番エグいと感じたことをお伝えしておきます。
外資系コンサルフティングファームで戦略コンサルタントをやられていた方の話なのですが、上司とランチ行く時に、目に入ったもの全てに関して、何故、何故、質問をされまくっていたらしいです。
ランチ中も常にケース面談をやっているような状態だったらしく、論理的思考力が身に付いたと仰っていました。
人によってはランチが喉を通らないような厳しい環境だと思ったのを覚えています。
厳しい環境であるからこそ、その環境で耐え抜くことができれば、得られることも多いです。
コンサルタントへの挑戦を失敗しないためには
自分にとって必要なキャリアなのかを判断する
自分が何の強みを活かして行く事を考えた上で、コンサルタントというキャリアが自分にとって必要なのかを判断すべきです。
自分の強みが明確にあり、活かし方も既に見えているのであれば、自分の強みをさらに活かせる環境を選び、転職した方がメリットが多いからです。
コンサルタントという職種は、高いプロフェッショナルをクライアントから求められます。
その厳しい環境がビジネススキルを短期間かつ、総合的に底上げするためには有効です。
そのため、既に強みが明確な人にとっては、何を求めるかによってしまいますが、必要がない可能性も高いです。
逆に、これからやりたいことを探しつつ、自分の軸となる強みを作っていきたいと考えているようであれば、コンサルタントになる環境は非常にありだと思います。
そのため、比較的おすすめできるのは、年齢が若い人の方になります。
20代で自分を厳しい環境で鍛えたいと考えている人には良いと思います。
その代わり、やるからには厳しさを理解した上で覚悟を持って挑戦すべきです。
自分の強みが明確な場合であっても、さらに自分の総合力を上げる事に必要性を感じているならば、コンサルタントに転職するならばありです。
また、例えば、金融業界の経験があり、コンサルティングファームで更に金融業界に特化したコンサルタントを目指すことも可能なため、専門性ももちろん身につけられます。
ただ、厳しい環境であることは間違いなので、覚悟を持って挑戦すべきであることは変わりありません。
そのため、転職活動中に情報収集は十分に行い、転職活動を充実させることは必要です。
転職活動での情報収集だけでなく、仕事の現場でコンサルタントの仕事に触れてみてから判断するのもありかもしれません。
大きな会社に限られてしまうかもしれませんが、外部のコンサルタントを使っている場合は意外に多いです。
その場合は、自分も何とかそのプロジェクトに参画出来るようにしたり、関わっている同僚から情報を集めたりしながらコンサルタントの仕事にふれる機会を持てると思います。
外部のコンサルタントを使う立場から働きぶりを見てみて、自分がコンサルタントになるのか、コンサルタントを使う立場になるのか判断するのはありです。
自分の強みを見つめ直し、今後のキャリアにコンサルタントと言う経験が必要かどうか冷静に判断していきましょう。
目的意識を明確に持つ
挑戦するならば、自分がコンサルタントという職種で何を得たいのか、目的を明確にして挑みましょう。
目的意識を持たないと厳しい環境でやりきることは出来ず、失敗に繋がるからです。
厳しい環境について、クライアントからの求められるレベルの高さは、上述してきました。
それだけでなく、中途採用でコンサルティングファームに入社する人にとって、新卒採用からの叩き上げの人との棲み分けも苦労する点になります。
コンサルティングファームは、長く在籍し続けられる環境ではありません。
昇進することも難しいので、多くの方は、自分のさらなる活躍の場を探して転職や独立・起業をして行きます。
そんな環境の中で、新卒採用の人たちは、社会人になって直ぐ、高いプレッシャーの中、ビジネススキルを鍛え上げ残り続けられている猛者になります。
厳しい環境でも残りつつけている人たちは、コンサルタントとして必要とすべきのスキルは備わっている傾向が高いです。
中には、年齢が近かったり、ライバル意識が高かったりすると、年下であっても、厳しいあたりをする方も居るかもしれません。
決して優しいとは言えない環境の中で、生き残るには、自分の目的が明確である事は必須です。
もちろん新卒採用の人たちが、全て目的意識が明確になっている訳ではありません。
フリーランスになることを考えられている30歳前のコンサルタントの方と多く面談を経験していますが、多くの方は、普通のキャリア相談と同様で、今後のキャリアについて悩まれています。
社会人として職歴の年数分の経験ですので、当たり前のことです。
逆に言うと、中途採用で転職した場合で、自分の描いたキャリアに対して、コンサファームで何を得るのか目的意識を持っている事は、他の人との違いになりますので、武器にもなりえます。
目的意識を持って、上手い戦い方を出来ると良いです。
新卒採用と近い第二新卒のような状態での転職であれば、目的意識を持たなくてもやり切れる可能性もあるかもしれません。
それで、コンサルティングファームの厳しい環境でやりきれるならば、全く問題ありません。
挑戦するならば、自分がコンサルタントになる目的は何かを明確にしてましょう。
最後に
コンサルタントのへの転職の厳しい現実をお伝えしつつ、失敗しないための一歩踏み出す前の判断と、踏み出す際の注意点について解説してきました。
コンサルティングファームは長く在籍することを前提にしていないので、キャリアについて否応なしに考えなければならない環境でもあります。
独立や起業される方も多いですし、事業会社に転職して経営に近い部署で活躍されている方もいらっしゃいます。
フリーランスという働き方も選択でき、中には、半年働いて半年旅行するという強者もいらっしゃいました。
厳しい道ではなりますが、経験して成功するば、かなり選択肢が広がりますので、本記事を参考にして、挑戦すべきか検討してみてください。