こんな疑問をお持ちの方に向けての記事になります。
まず、結論からお伝えしてしまうと、転職の相談だけでも可能です。
実際、HPなどにも、その旨は書かれています。
何故、転職の相談だけでも構わないのか、その理由を解説していきます。
また、転職エージェントに転職の相談をする上での注意点についてもお伝えしていきます。
正社員、フリーランスを問わず、キャリア相談を1000人以上実施した私の経験から解説して行きます。
転職エージェントに、何故、転職相談だけが可能なのか?
転職エージェントという仕事を理解
転職エージェントは、かなり端折って言ってしまうと、転職してくれる可能性がある人と会うことが仕事になります。
実際に会った中から、更に転職の支援をすることで、ビジネスとして成立させる事を考えているからです。
転職エージェントに相談する前の相談者は、自分が転職するかどうか、具体的なイメージが出来ていない人が多いです。
原因の多くは、転職者が転職に関する情報が不足していることなので、どうすべきか判断すら出来ないのは当たり前です。
その状態で、転職エージェントから転職に関する情報を入手しますので、一気に転職に関するイメージが具体的になります。
例えば、自己評価が低い人が、話を聞いて、案外思っているよりも自分の市場価値が高いと分かった方は、俄然、転職に前向きになります。
また、自分が普通と考えてなんとか耐えていた現職の会社のルールが、世間一般的には、おかしいことが判明したりした場合も同様です。
転職エージェントは、実際に会いさえすれば、転職に前向きになってくれる方が一定数出てくることを知っています。
そのため、転職相談だけでも問題ないと伝え、会うことを優先しているのです。
転職エージェントの仕事を理解出来たからこそ、尚更、転職の相談だけで終わるのか不安と思われる方もいるかもしれません。
ただ、転職相談の後の意向を伝えれば問題ありません。
転職活動をしてみようと思えば、その意向を伝えれば、転職エージェントも、支援を引き続きしてくれます。
転職活動は今ではな無いかなと思えば、その意向を伝えれば、転職の相談だけで終わります。
とは言っても、転職エージェントもビジネスにするために、定期的な連絡をしてくるかもしれません。
あまりに、煩わしく感じてしまうならは、改めて意向をしっかり伝えるべきです。
許容範囲内であれば、将来的に実施するかもしれない転職活動に役立つこともあるので、触れておける状態にしておくことはアリです。
転職エージェントのビジネス構造を知る
転職エージェントのビジネスは、実際の転職支援が成功すれば、転職相談のみで終わった方のコストを回収することが可能になります。
1回の転職支援での成功報酬額が大きい事のが特徴のビジネスになるからです。
転職エージェントのビジネスは、提携先の企業に、自らの紹介で転職が決まった場合に、その企業から、成功報酬を支払われる形になります。
その金額は、まちまちですが、大体が、転職された方の年収の30%ほどがほとんどになります。
具体的に言うと、500万円の年収の方の転職を支援できたとすると、150万円の成功報酬として得ることができます。
未経験領域の職種への転職だったりすると、提携先の企業としても、そこまで採用コストをかけられないため、少ない可能性があります。
競合も多い業界なので、なかなか転職支援が成功する確率自体もそこまで高くないのが正直なところです。
諸々のコストを回収できるに値する成功報酬額の大きさが転職エージェントのビジネスのカラクリになります。
成功報酬額を聞いて、結構な大きな額が動くことが分かって、転職エージェントにお願いすることを躊躇する方もいるかもしれません。
ただ、転職者自身が支払う必要はないので、そこまで気にされる必要な無いと思います。
何より、提携先の企業が、転職エージェントに働きに納得してお支払いしていることなので、尚更です。
転職者としては、ビジネス構造を理解出来た方が、使いやすいと思います。
転職エージェントも、そこは理解しているはずですので、上手く利用させてもらえれば良いと思います。
転職エージェントに相談をしてもらう上での注意点
良いと思った人と相談出来る関係を作っておく
転職エージェントに相談にて話をしてみて、自分が信頼出来、良いと思うことが出来たら、その後も相談出来る関係を作っておくことは理想です。
転職活動は、要所要所では、自らが決断する必要がありますが、その際に、自分が信頼できる転職エージェントのアドバイスをいただけたら、非常に心強いからです。
転職エージェントには、様々な方々がいらっしゃいます。
相談者のキャリアについて親身に考えてくれる方もいれば、ビジネス色が強い方もいらっしゃいます。
ご自身の経験や相談経験に基づいて、非常に参考になる話をしてくれる方もいれば、そうでない方もいらっしゃいます。
転職相談の相手は、相談希望者から選択することはほとんど出来ません。
経歴や転職を進めたい業界などの事前の情報から、その領域の相談を得意とする担当者に割り振られることになります。
実際、相談の場で話をしてみないと、相談者の方がどんな方なのか判断出来ないことがほとんどです。
そんな中、実際に相談して上で、良いと感じる事が出来る方は、そこまで多くいらっしゃいません。
かなりラッキーな事ですので、その縁は大事にすべきです。
その場の相談で終わらさずに、相談できる関係性を作っておくと、転職活動において、何かと力になってくれることもあるかもしれません。
そんな方にそもそも出会えるのでしょうか。
なかなか難しいというのが現状にはなります。
その難しくしてしまっている多くの理由は、そこまで多くの人数の転職エージェントに会っていないことがあげられます。
一定数の良いとも思われるような転職エージェントはいらっしゃいますので、出会うためには、会える機会があれば会っておくと言う姿勢が必要になります。
転職エージェントの方の転職自体も激しいので、在籍されている会社も、自分の転職のタイミング都度違っている可能性もあります。
会社に連絡してもダメなら、個人的に連絡してみるのもありだと思います。
また、会っておく人数を増やすという意味では、転職をそこまで考えていない時期に、会えるチャンスが有れば会っておくことは、実際の転職活動を優位に進める一つの方法になります。
転職エージェントに支払われる成功報酬について
転職エージェントに会社が支払った成功報酬は、転職後どのように自分に影響してくるのかは理解しておくべきことです。
社員になるまでは、全く意識する必要はありませんが、転職後は会社の一員となるため、転職エージェントに支払った成功報酬は自分の働きで回収することになるからです。
会社が転職エージェントに支払う成功報酬は、会社にとっては、採用コストとして支払われることになります。
会社としては、転職者が転職後に想定通りの活躍してくれれば、十分回収することが出来ると見込んで、採用を進めています。
転職者としては、転職を決めるまでは、自分を採用するために、転職先の会社が転職エージェントに支払うと決めているコストになるので、直接的には関係のない話になります。
ただ、転職をした後は、そういう訳には行きません。
会社が自分を採用するために支払ったコストになるので、自分で回収するという意識が必要になります。
中途採用は、ほとんどの場合、即戦力を期待されていますが、それでも新しい環境に慣れ、成果を上げるまでに、半年くらいかかる事が多いです。
つまり、まずは、給与に見合う成果をあげられるのに半年くらいかかるということです。
そこから、想定通りの貢献をしてくれれば、給与を上回る成果で、採用コスト分を徐々に回収して行くことになります。
採用コストが回収された後であれば、給与を上回る成果は、すべて会社への貢献を表します。
その時点から、他の社員との同様の人事評価のテーブルに乗り始め、給与アップなどの検討が始めて出来ることになります。
転職者としては、採用コストの回収までにある程度の時間がかかること、そこから会社への真の貢献が始まることを知っておくことは重要になります。
転職した後、普通に頑張っていれば、転職後に給与も上がったし、あまり意識したことが無い方が多いかもしれません。
それは、転職後、想定通りに活躍してくれることを予想して経営者が採用を決断し、実際に活躍したからこそであり、素晴らしいことだと思います。
前職の経験を新たな環境でフルに活かすような転職であれば、かなり確率高く、活躍してくれるはずです。
ただ、未経験領域の職種への挑戦は、かなりシビアになります。
給与分の成果を上げることすら、通常の即戦力よりも時間があるので、平気で1年位かかることもザラです。
その後、どこかのタイミングで爆発的に会社に貢献してくれれば、問題もないですが、そうでない場合は、採用コストの回収も少しずつになりますので、回収しきるまでに時間を要します。
未経験の場合、特に、この構造を知っていないと、自分としては長く頑張っているけど、給与が全然上がらないと言う事は良く起こりえます。
採用コストの回収については理解した上で、入社後の在籍期間と、自分の会社への貢献と、給与の関係については、冷静に判断した方が良いです。
最後に
転職の相談について転職エージェントに相談だけでも構わない理由と転職エージェントに転職の相談をする上での注意点に解説してきました。
転職エージェントは無料で転職相談に乗ってもらえるため、非常に相談しやすい存在だと思います。
ただ、より良く転職の相談に乗ってもらうためには、転職エージェントの事をよく知り、相談する上での注意点も知っておいたほうが良いです。
転職エージェントの存在は、実際に転職を進める上で、自分の意向を知ってもらいながら支援をしてもらえるならば、非常に心強い存在になります。
中には、自分が気づかなかった気づきを与えてくれ、非常に良い転職活動を送れるケースも多くあります。
是非、上手く、そして納得感を持って関わることが出来れば良いと思います。
本記事を参考にしてみてください。